「企業向けLPを作りたいが、デザイナーもエンジニアも空いていない」— そんなとき、Claude Code だけで2時間で完成 させることは可能です。
本記事では、DigiRise が実際に「claudecode.digirise.ai」(本サイト)を構築した際の実装ログを、所要時間と使用したプロンプト付きで公開します。Figma・Photoshop・外部デザイナー、すべて不要。エンジニア1人でも数時間で公開レベルのLP(ランディングページ)が作れる時代になりました。
本記事のポイント: Claude Code は「コード補完ツール」を超え、LP1本を企画から本番デプロイまで完結させる実用ツールに進化しました。構成設計・コーディング・画像生成・API連携・デプロイまで、すべて1つの環境で完結します。
完成物の仕様と成果
今回構築したLPの実装内容は以下の通りです。
実装した機能一覧:
- ✅ フルレスポンシブ対応(モバイル・タブレット・デスクトップ)
- ✅ Googleフォーム連携によるお問い合わせ機能
- ✅ X(旧Twitter)・YouTube・Note API による最新情報の自動更新
- ✅ クライアントロゴのカルーセル表示
- ✅ FAQ アコーディオン機能
- ✅ Vercel デプロイ + 自動 CI/CD 設定
- ✅ JSON-LD 構造化データの実装
- ✅ OGP・Twitter Card の最適化
従来の制作フローでは、デザイナーとの打ち合わせ・修正のやり取り・エンジニアへの引き継ぎなどで数週間かかっていた工程が、Claude Code を使うことで圧縮されました。
全体フローと時間配分(2時間の内訳)
実際の制作フローを時系列で整理します。各ステップの所要時間と作業内容を明確にすることで、再現性の高い手順としてまとめました。
① 構成設計・要件定義(15分)
サービス概要・ターゲット・トンマナ(トーン&マナー)を Claude に伝達し、LP全体の構成案を出力。セクション数・各セクションの目的・必要要素を明確化します。
② HTML/CSS コーディング(40分)
ヒーローセクション・サービス紹介・実績事例・FAQ・CTAなど、各セクションを順次生成。Tailwind CSS は使用せず、純粋なHTML+CSSで実装することで軽量化と保守性を両立しました。
③ 画像生成と最適化(20分)
Claude Code 内で画像生成APIを呼び出し、ヒーロー画像・図解・アイコンを生成。WebP形式への変換と圧縮もスクリプト化して自動実行します。
④ API連携の実装(25分)
Vercel Serverless Functions を使って、X・YouTube・Note の最新投稿を取得するエンドポイントを作成。ISR(Incremental Static Regeneration)でキャッシュ最適化を実施します。
⑤ SEO対策とデプロイ(20分)
JSON-LD・OGP・sitemap.xml・robots.txt を整備し、Vercel に push して本番公開。セキュリティヘッダーも同時に設定します。
各ステップで Claude とのやり取りを記録しておくことで、次回以降の制作時間をさらに短縮できます。
ステップ別の実装詳細とプロンプト例
ここからは、各ステップで実際に使用したプロンプトと、Claude がどのように応答したかを具体的に示します。
① 構成設計フェーズのプロンプト
最初のステップでは、LP全体の骨格を Claude に設計させます。ターゲット・目的・トンマナを明確に伝えることで、精度の高い構成案が得られます。
あなたは B2B SaaS の LP 制作専門デザイナーです。
以下の条件で、ファーストビュー〜CTAまでのLP構成を提案してください。
【サービス】Claude Code 法人導入支援
【ターゲット】中小・大企業の経営層、情シス担当者、各部門マネージャー
【トンマナ】信頼感・実績重視、過剰な誇張表現は避ける
【デザイン】白背景 + オレンジアクセント、Apple/Stripe のようなミニマルで上品な印象
【セクション数】8-10個
【参考サイト】https://claude.ai (Anthropic公式)
各セクションの目的・構成要素・想定文字量を出してください。
Claude は約3分で、以下のような構成案を出力しました:
- ヒーローセクション(キャッチコピー・信頼指標・CTA)
- 課題提起(従来の開発フローの課題)
- ソリューション(Claude Code による解決策)
- 導入事例(具体的な数字と成果)
- サービス詳細(機能・サポート内容)
- 料金プラン(明確な価格帯と含まれる内容)
- FAQ(よくある質問への回答)
- 最終CTA(資料請求・無料相談)
この構成案をベースに、次のコーディングフェーズへ進みます。
② HTML/CSSコーディングのプロンプト
構成が決まったら、セクションごとにコードを生成します。ここではヒーローセクションの実装例を示します。
構成案の #1 ヒーローセクションを実装してください。
【技術要件】
- セマンティックHTML(h1, section, nav を適切に使用)
- インラインCSS(1ファイルで完結、外部CSSファイル不要)
- レスポンシブ対応(モバイル: 縦並び、デスクトップ: 横2カラム)
- 最適表示幅: 600-800px
- アニメーション: フェードイン(Intersection Observer API を使用)
【コンテンツ要素】
- タグライン: 「DigiRise × Claude Code — 限定数社で対応中」
- メイン見出し: 「Claude Codeで AI駆動経営を実現。」
- 説明文: 「開発工数を92%削減し、エンジニア不足を解消する法人向け導入支援」
- CTAボタン: 2つ(資料請求・サービス詳細)
- 信頼指標: 3つ(導入実績500社以上、受講者4万名以上、登壇実績多数)
- ヒーロー画像: 右側配置(画像は後で差し替え予定)
Claude は約5分で実装コードを出力。その場で Claude のプレビュー機能で確認しながら、配色・フォントサイズ・余白を微調整しました。
生成されたコードは、以下の点で高品質でした:
- アクセシビリティを考慮したaria属性の適切な使用
- SEOを意識したセマンティックなHTML構造
- パフォーマンスを考慮した最小限のCSS
- モバイルファーストのレスポンシブ設計
Tailwind CSS を使わなかったのは、CSSの肥大化を避け、保守性を高めるためです。必要な部分だけをカスタムCSSで実装することで、読み込み速度も向上しました。
③ 画像生成フェーズのプロンプト
ヒーロー画像や図解は、Claude Code 内で画像生成APIを呼び出して作成します。外部のデザインツールは不要です。
ヒーロー画像を画像生成APIで作成してください。
【画像生成プロンプト】
「Modern, professional hero image for Japanese B2B AI consulting landing page.
Composition: Floating glassmorphic UI cards showing Claude Code CLI interface,
Slack notification with meeting minutes, and Before/After bar chart
(120 hours → 9.6 hours, 92% time reduction).
Style: Clean white background with subtle warm orange (#d4622a) accent glow.
No people, premium SaaS aesthetic, minimalist design.
Aspect ratio: 16:9」
【生成設定】
- サイズ: 1536×1024px
- 品質: high
- 出力先: public/images/hero.png
- 生成後処理: WebP形式に変換(cwebp -q 85 を使用)
画像は約30秒で生成され、cwebp ツールを使った圧縮処理により、ファイルサイズを 1.7MB から 104KB へ削減(約94%圧縮)しました。
この工程で重要なのは、プロンプトの具体性です。「ビジネス向けのかっこいい画像」ではなく、配色・構成要素・スタイルを明確に指定することで、1発で期待通りの画像が得られます。
④ API連携の実装プロンプト
LP に動的なコンテンツを表示するため、Vercel Serverless Functions を使って外部APIと連携します。ここではNote の最新記事を取得するエンドポイントの実装例を示します。
Vercel Serverless Function を作成してください。
【エンドポイント仕様】
- パス: /api/note-latest
- メソッド: GET
【機能要件】
- note.com の masahirochaen ユーザーの最新6記事をRSSで取得
- 返却データ: JSON形式(タイトル・URL・サムネイル画像URL・公開日)
- キャッシュ設定: ISR を使用(s-maxage=600, stale-while-revalidate=86400)
【エラーハンドリング】
- note の RSS サムネイル画像URL は <description> タグ内に埋め込まれているため、正規表現で抽出
- 取得失敗時は空配列を返す(フロントエンドでフォールバック表示)
- タイムアウトは10秒に設定
【セキュリティ】
- CORS ヘッダーを適切に設定
- レート制限を考慮したキャッシュ戦略
Claude は約10分で実装コードを出力し、その場で curl コマンドでテストして動作確認しました。
X(旧Twitter)やYouTube の API連携も同様の手順で実装。各APIの仕様に合わせて、認証・レート制限・エラーハンドリングを適切に設定しました。
ISR(Incremental Static Regeneration)を使うことで、リアルタイム性と高速表示を両立できます。初回アクセス時は最新データを取得し、その後10分間はキャッシュを返す設計です。
⑤ SEO対策とデプロイのプロンプト
最後に、SEO対策とVercelへのデプロイを実施します。
このプロジェクトを Vercel に本番デプロイしてください。
【デプロイ要件】
- カスタムドメイン: claudecode.digirise.ai
- 環境変数: .env.local の内容を Vercel の環境変数に設定
【セキュリティヘッダー】
- Content-Security-Policy(CSP)の設定
- Strict-Transport-Security(HSTS)の有効化
- X-Frame-Options: DENY
- X-Content-Type-Options: nosniff
【キャッシュ設定】
- 静的アセット(画像・CSS・JS): immutable + 長期キャッシュ
- HTML: no-cache(毎回最新版を配信)
- /api/* エンドポイント: ISR設定を反映
【注意事項】
- 既存の .vercel/project.json がある場合は上書きしない
- vercel.json を自動生成する
Claude は vercel.json を自動生成し、vercel --prod コマンドでデプロイまで実行。約5分で本番環境が立ち上がりました。
デプロイ後、Lighthouse でスコアを確認したところ、SEO: 100、パフォーマンス: 95、アクセシビリティ: 98 という高スコアを達成しました。
なぜ2時間で完結できるのか — 3つの構造的要因
従来の制作フローでは数週間かかっていたLP制作が、なぜ2時間で完結できるのか。技術的・構造的な要因を整理します。
要因1: タスク間の引き渡しコストがゼロ
従来のフローでは、デザイナー → エンジニア → 画像制作 → API開発 と複数の担当者を経由していました。各フェーズで仕様書・デザインデータ・実装指示を作成し、確認・修正のやり取りが発生します。
Claude Code では、これらすべてを1つの環境で完結できます。デザイン案をそのままコードに落とし、画像生成も連続して実行できるため、引き渡しコストがゼロになります。
要因2: 生成されるコードの品質が実用レベル
Claude が生成するコードは、「動くだけのプロトタイプ」ではなく、本番投入可能な品質です。具体的には:
- セマンティックHTML の適切な使用
- アクセシビリティ対応(aria属性・キーボード操作)
- セキュリティ対策(CSP・CORS・入力検証)
- パフォーマンス最適化(遅延ロード・キャッシュ戦略)
シニアエンジニアが書くレベルのコードが出力されるため、修正・レビュー工数が大幅に削減されます。
要因3: 即座のフィードバックループ
「この色をもう少し落ち着かせて」「フォントを太字に」といった細かい調整が、5秒で反映されます。
従来のフローでは、デザイナーに修正依頼を出して数時間〜数日待つ必要がありました。Claude Code では、その場で調整→プレビュー確認→さらに調整、というサイクルを秒単位で回せます。
このフィードバックループの高速化が、全体の制作時間を劇的に短縮します。
法人で同じ手法を再現するための実践ガイド
ここまでの内容を、社内で再現するための具体的な手順とヒントをまとめます。
① 社内向けLPから始める
外部公開する企業サイトの前に、まずは社内向けLPで練習することを推奨します:
- 採用ページ・社内イベント告知ページ
- 新製品のドキュメントサイト
- 社内ツールの紹介ページ
外部公開しないため、失敗してもリスクが小さく、Claude Code の感覚を掴むのに最適です。最初の1本を2時間で作れたら、次回からは1時間、30分と短縮できます。
② テンプレート化して再利用する
最初のLP制作で使ったプロンプト・構成・コードをテンプレート化しておくと、次回以降の制作が10倍速になります。
具体的には:
- プロンプト集を社内Wikiにまとめる
- セクションごとのコードをコンポーネント化
- カラーパレット・フォント設定をCSS変数で管理
- vercel.json・SEO設定のベーステンプレート
テンプレートがあれば、新しいLPを作る際は変数部分を差し替えるだけで完成します。
③ デザインシステムを CLAUDE.md に記載
自社のブランドガイドライン(ロゴ・カラーパレット・フォント・トンマナ)を CLAUDE.md ファイルにまとめておくと、毎回一貫したデザインで生成できます。
CLAUDE.md の記載例:
# DigiRise ブランドガイドライン
## カラーパレット
- プライマリ: #d4622a(オレンジ)
- セカンダリ: #333333(ダークグレー)
- 背景: #ffffff(白)
- テキスト: #1a1a1a(ほぼ黒)
## フォント
- 見出し: Noto Sans JP Bold
- 本文: Noto Sans JP Regular
- コード: Fira Code
## トンマナ
- 過剰な誇張表現は避ける
- 数字・実績は具体的に示す
- 信頼感・実用性を重視
この情報を Claude に読み込ませておけば、毎回ブランドに沿ったデザインが自動生成されます。
④ Vercel + GitHub の自動デプロイ環境を整備
main ブランチにマージしたら自動デプロイされる環境を最初に構築しておくと、その後の更新が圧倒的に楽になります。
設定手順:
- GitHub リポジトリを Vercel と連携
- プレビュー環境(PR単位)と本番環境(main)を分離
- 環境変数を Vercel 管理画面で設定
- セキュリティヘッダー・リダイレクト設定を vercel.json で管理
この仕組みがあれば、コード修正 → push → 自動デプロイが1分以内で完了します。
実装時の注意点とトラブルシューティング
Claude Code を使った LP制作で、よくある落とし穴と対処法をまとめます。
LP制作で必ず確認すべきポイント
- 法的表記: 特定商取引法・プライバシーポリシーは AI 任せにせず、必ず弁護士または法務担当に確認
- 著作権・肖像権: 画像生成APIはオリジナル画像を生成しますが、意図せず既存作品に類似する可能性があるため、公開前に目視確認
- セキュリティヘッダー: CSP・HSTS・X-Frame-Options は必須設定。設定漏れは脆弱性につながる
- パフォーマンス測定: Lighthouse・PageSpeed Insights でスコアを確認し、画像圧縮・遅延ロードを最適化
- アクセシビリティ: alt属性・キーボード操作・スクリーンリーダー対応を見落とさない
- モバイル対応: 実機でのテストを必ず実施(ブラウザのエミュレーターだけでは不十分)
よくあるトラブルと解決法
Q: 画像生成が期待通りにいかない
A: プロンプトを具体化する。色・構成・スタイルを明確に指定し、参考画像のURLを渡すと精度が上がります。
Q: API連携でデータが取得できない
A: エラーハンドリングを確実に実装する。外部APIは常に失敗する可能性があるため、フォールバック表示を必ず用意します。
Q: デプロイ後にレイアウトが崩れる
A: ローカル環境と本番環境で CSS のロード順序が異なる場合があります。インラインCSSまたはCSSファイルの読み込み順序を確認します。
Q: Lighthouse スコアが低い
A: 画像の最適化(WebP変換・遅延ロード)、不要なJSの削減、サーバーレスポンス時間の短縮を優先的に実施します。
まとめ: Claude Code による LP制作の実践パターン
Claude Code だけで企業向けLPを2時間で構築する実践パターンは以下の通りです:
- 構成設計: Claude に企画書から設計案を出力させる(15分)
- HTML/CSS実装: セクションごとにコードを生成し、プレビューで確認しながら微調整(40分)
- 画像生成: 画像生成APIで必要な画像を内製化し、WebP圧縮で最適化(20分)
- API連携: Vercel Serverless Functions で動的データを取得し、ISRでキャッシュ最適化(25分)
- SEO + デプロイ: 構造化データ・セキュリティヘッダー・自動CI/CDを整備して本番公開(20分)
この手法は LP に限らず、社内ツール・管理画面・MVP(最小実用プロダクト) にも応用できます。デザイナー・エンジニアが不在でも、Claude Code があればビジネス要件を満たすWebアプリケーションを短時間で構築可能です。
DigiRise では、このような Claude Code だけで完結する開発手法を社内エンジニア・非エンジニアに伝授する研修プログラムを提供しています。構成設計・プロンプト設計・コードレビュー・デプロイ自動化まで、実務で即使えるスキルを習得できます。
詳細は Claude Code 研修ガイド をご覧ください。LP制作だけでなく、業務自動化・データ分析・API開発など、幅広い用途で Claude Code を活用できるようになります。